01.小休止。



「失礼します。大佐、先日の…」


「しーっ」


勢いよくドアを開けて 入ってきたのはホークアイ中尉。


「中佐…?」


入るなり 唇に人差し指をあてる形で 言葉を遮ったのは、

ソファーに座るの 示す先には、執務用の椅子の背に、

深く寄りかかって眠るロイ。


「ここのところ 残業が続いたろう?疲れが溜まってしまったらしくてね。」

「そう…ですか。」

「中尉、悪いんだけど、30分ほど 待ってやってくれないか。」





ロイを見ながら話すの、

その 他の誰にも向けられることのないだろう、優しい眼差しを、

当然のように受けるロイを 少しばかり 羨ましく思いながら、


「わかりました。後ほど、また来ます。」


中尉は そう言って 出て行った。






ぱたん、と ドアが閉まると、は おもむろに立ち上がり、ロイに近づく。


「寝顔は…無邪気なんだよな。」


くすり と 笑って、その額に ちゅっ と、キスを落とす。



「おつかれさま。」









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