06.れもん





朝 目が覚めると、昨夜 一緒に寝たはずのの姿が隣になかった。

キッチンにいるのだろうと 覗いてみれば案の定。


「おはよう、

「あ、ロイ。おはよ。」


朝食の用意は 既に できていて、


「珍しいな、が 私より早く起きているなんて」

「誰のせいで 起きられないと思ってるんだ…」


その手には、スライスされた フルーツ。


、それは?」

「ああ、コレ?レモンだよ。…食べる?」

「もらおう。」


はい、と差し出されたそれを1枚、つまんで口に含む。


「………すっぱい…」


じん、と 広がる すっぱさに、思わず顔をしかめたら、

くすり と 笑ったが、


「じゃあ、口直し」


と、キスをくれた。




今まで酸味を感じていたせいか、

それは とても 甘かった。








☆ Thank you ☆