13.試験前








日曜。午後。忍足の部屋。

小さなテーブル。広げられた 教科書とノート。

床に転がる…




「ん…」

…」

「んー…」

「…お前…勉強しに来たんと ちゃうんかいっ!」


今日は 試験3日前。

勉強を教えてくれと、が 訪ねて来たのは 午前中。

特に予定も無かったから、恋人のためと、快く引き受けた…のだが。

息抜きにと、コーヒーを淹れている間に、は 床に へばりついていた。


「コラ。!」

「うにゅー…。じゃぁ…眠気覚ましに…保健体育の べんきょーでも…」

「…したら お前は 爆睡するやろ。」

「うー…」


忍足は を跨いで立ち、その両手を持って 起こそうとする。


「こーら、。ええ子やから 起き。」


が、くにゃりと 肩を中心に たれ下がる。


「んむー…」


起きないに、はーっ と ため息を吐いた忍足は、ぱっと、の手を離した。


ごん。


「だっ」


頭を抱えて 床を 転げる


「起きた?」

「……起きた。」

「じゃ、勉強しよか。」

「脳細胞が減った…。」

「うそつけ。」


開け放った窓から入った風が、テーブルの上のノートを ぺらりと めくった。








Thank you☆