「。ちゃんと 髪を拭かないと、風邪ひくよ。」
「んー、暑いから 大丈夫だって。」
水泳の授業の後。昼休みの教室。
窓際 後方には、滝と。
「だーめ。ちゃんと 拭いて、ほら。」
滝は、パンを齧るの後ろに回ると、
の首にかけてあったタオルで、その頭を わしゃわしゃと拭く。
「んー。」
「ん。大体 いいかな。」
「…萩之介って、“お母さん”って感じだよな。」
の発言に、滝は一瞬フリーズすると、
次には、の耳元に唇をよせ、
「僕は 自分の子どもを 押し倒したりは、したくないな。」
と、囁いた。
「え、今の そーゆー話!? 」
「ん?違うの?」
笑顔の 滝が怖い。
「…ごめんなさい。」
は つい、そう口にしていた。
「何で謝るの?」
「何となく…」
怖かったから、とは 言えまい。
「ね、。」
「ん?何?」
「今日、泊まりにおいでよね?」
明日は お休みだし、と言う 滝の笑顔は、
まだ ちょっと 黒さを持っていて…
「うん…」
頷くしかない、であった。
Thank you☆