甘い声が耳に届けば、ただそれだけで欲情し、齧り付かずにはいられなくなる。
「んっ……ちょっ、まっ……んぅっ」
抗う身体を押さえ込み、言葉はキスで奪う。
拒絶の言葉はいらない。ただ甘く啼けばいい。
「んっんーっっ!! んぐっ」
きつく唇を吸い上げながら、下肢を覆う布を全て剥ぎ取る。
そうして、その脚の間にあるものをきつく握りとれば、喉を引き攣らせて
は、大人しく身を委ねてくる。
「ふ……くぅ、んっ」
ゆっくりと口を離せば、甘えたような喉声が零れ、また耳をくすぐる。
「やっと大人しく抱かれる気になったか?」
「も……ティキってば、強引すぎ」
「が嫌がるのが悪いんだ」
「……何それ、横暴って言わない?」
呆れたような声もまた、オレの耳には心地良く届いて。
「横暴でも何でもいいよ」
「へ?」
「何でもいいから、入れさして」
この声で何を言われても、もう欲情を煽られる以外どうにもならず、
ただ、ぶち込みたいと、そればかりになってしまう。
「サイテー」
「何とでも」
大して慣らしもせずに欲望を押し付けて、力任せに押し込んだ。
「ひぐっ……ぅんっ」
苦しげなその声に、また煽られる。
これはもうどうしようもないと、そそりすぎるの声が
すべて悪いことにして、ぐいぐいと腰を進めた。
「痛いか?」
「ん……苦し……」
めいっぱいに広がった尻の奥、熱い粘膜は切れた様子もなく、
ただ、きゅうきゅうとオレを締め上げてくる。
「平気そうだな」
「あ……あっ」
ぐっと押し込むと、いいところに当たったのか、高く声が上がる。
「あーあ、もう。そんな声出すんじゃないよ」
やり殺されたいのかと目を眇めれば、ふっと小さくが笑った気がして。
「あ? 何……」
「ティキ」
「ん?」
「すき……」
「っ……」
どくっと、オレの自身が膨れ上がった。
こんな時の声で何てことを言ってくれるんだこいつは。
「黙れよ、ほんとに……やり殺すぞ」
「やぁだ。ね、ティキ……」
「うるさい」
「や……もっと、おしりの奥、ぐちゃぐちゃに、して……あぁっ」
ぎくりと震えて。
オレは自分の自身から、欲望が吐き出されるのを感じた。
「く……そ……このっっ」
「へへっ」
してやられたとを睨み下ろせば、嬉しそうに笑い返される。
そしてまた、含ませたままの自身を、きゅうっと締め上げられた。
「俺、まだイってないんだけどな」
すっかり開き直ったように、にっこりと笑うは、どうやら完全に
気付いてしまったらしい。
俺が、その声に弱いということに。
「イかせて、ティキ……」
甘く囁かれて、達したばかりの自身が、また膨れ上がる。
「その言葉、後悔するなよ?」
悔し紛れに呟いて、一旦引き抜いた自身を、ぐいっと一気に突き入れる。
「あ、あぁっっんーっ」
甘く上がった声には、やはり煽られて。
「ふぁ……ぁん、ティキ……ぃっ」
これはもう本当にどうしようもないと、煽るが悪いのだと、
今度こそ責任転嫁ではなく、そう決め付けて。
「もう知るか」
どうなっても知らないと呟いて、あとはただ快楽に身を委ねた。
甘く溶けるの声を聞きながら。
仕事も何もかも忘れて、ただひたすらに、甘い甘い声を、聞きながら。
〜End〜
あとがき
短くコンパクトに、つらっと書きました。
しかし最後はまとまってない……。
脱せないスランプが俺の足を引っ張って離さない(涙。
お粗末さまでございました。
ブラウザ閉じて お戻り下さい。