俺を抱く神田の顔は、ひどく扇情的だ。
「あ、あっ……んぐっ」
ひざの上に乗せられ、向かい合う形で、尻の奥には彼の熱。
下から突き上げられて、快感と、少しの痛みが俺を支配する。
快感に踊らされながら、見下ろす先の神田は、きつく眉根を寄せ、
目を眇めて、己の快感を追っている。
その目が、不意に俺を見上げ……
「なんだよ」
「っ……なん、でもな……あっ」
「くっ」
目が合った途端、きゅうっ、と俺の中が彼を締めつけてしまう。
突然のそれに、神田が呻いた。
「っ、! いきなり何しやがる!」
「や、ちが……っ、だって……っ」
もう何がなんだかわからなくて、言っていることもめちゃくちゃで、けれど
1つ、わかっているのは、あんな顔で俺を見た神田が悪いということ。
男くさい、あんな顔で、怒ったように、睨み上げるように、俺を見た目。
その目に、快感を煽られただなんて、決して言えはしないけれど。
「あぅ、あーっ」
仕返しとばかりに突き上げは激しくなり、やがて動きづらいと、ベッドに
転がされ、覆い被さってきた彼に、また、どきりとして。
「あ、あ……っ、あんっ」
目を開けていられないほどに揺すぶられ、だけど、目を閉じてしまうのは
嫌だから、何度も何度も目をこじ開ける。
(あ、イきそうなのかな……だって、顔が……)
そう思った瞬間、ぐちゃ、とひどい音を立てて、神田のそれが、最奥まで
ぎっちりと捩じ込まれた。
「あああっ、んぅ、ぁっ」
腹の奥に、どぷりと熱が。
それを感じた途端、俺も、自身から、体液を迸らせていた。
※ ※ ※
「そんな怒ってばっかりだと、血圧上がりますよ神田!!」
「塩分も糖分も摂りすぎなお前に血圧心配されたくねぇよ、このモヤシ!」
ぎゃあぎゃあと、やりあう声が聞こえるのは、教団内の食堂。
どうもアレンくんとは折り合いの悪いらしい神田は、いつも、ただでさえ
仏頂面なのに、さらにひどい顔になっている。
「やっぱ、神田がかわいいのは、イくときだけか」
あのときの表情だけは、いつもとても可愛いのを、知っているのは
俺だけらしく、それはとても気分がいい。
俺がつい口から零してしまった爆弾発言は、幸い誰の耳にも届かなかった
らしい(神田とアレンくんがうるさくて助かった)。
あと数十分後に始まる激務の前に、俺はただ笑って、愛しい彼を眺めていた。
〜End〜
あとがき
また名前変換の意味がなくなるところでした(爆。
主人公視点だとどうしてもね……。
1回神田が呼んでます。さてどこでしょう(笑。
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