「お菓子をくれなきゃ イタズラするぞー」
「は?」
黒の教団内。
総合管理班の経理を担当する部署に所属するが、仕事を一段落させ、
ようやく眠れると部屋に戻り、28時間ぶりのベッドを目指したそのとき、
かつかつと部屋のドアがノックされた。
もう夜も更けたというのに何事かと、開いたドアの先、
真面目な顔で立っていたのは、黒の教団室長、コムイ・リー。
至って真剣に、しかしかなり間の抜けた内容の言葉を唐突に聞かされ、
は、ぽかんと口を開けたまま、しばし身動きを忘れた。
「お菓子、くれないと イタズラしちゃうよ?」
「……何ふざけたこと言ってんですか」
ようやく我に返り、開口一番アホな言動をぺちりと叩き落した……
はずなのだが。
「ふざけてないよ。本気本気」
コムイは全く気にしなかった。
「つか、俺がお菓子なんて持ってると……」
「あれ?ないの?」
「ありません」
は、もともと甘いものがあまり好きではない。
ゆえに、彼の部屋に菓子など置いてあろうはずもないのは、
コムイが一番知っているはずだ。何たって彼は……
「へぇ。じゃあ イタズラしちゃおう」
「は?」
「さてと。お菓子の代わりに、甘い時間を過ごそうか」
「え、ちょっ!冗談……っっ」
「はいはい、静かにね」
もう夜中なんだからと、ものすごく良い笑顔で言うコムイ。
「ボクは、恋人を可愛がるチャンスを、逃したりはしないよ」
だからさっさと諦めろと言外に含ませて。
「勘弁してください」
「ん?いやに決まってるじゃない」
それは、に、また眠れる時間が遠ざかることを教えていた。
※ ※ ※
「ん、んーっっ」
念入りに解された後孔に、ずぶずぶとコムイの性器が沈む。
感じるところをしっかりと捉えながら抜き差しされ、抱え上げられた
の脚が、その都度 びくっと震える。
「あ、は……ぁっ」
「もうドロドロだなぁ」
濡れそぼつの性器を、コムイの手がゆっくりと握りこみ、緩やかに扱く。
「や……も、イかせ、てっ」
じれったい愛撫に身を捩りながら訴えるに、コムイはにやりと笑った。
「だぁめ。今イったら、これから辛いよ」
「へ?」
「するって言ったでしょ、イタズラ」
言うなりコムイは、と下肢を絡ませたまま、ベッド下に置いておいた
荷物に手を伸ばした。
「んぁっ!やっ、抜いてから動……って」
「ああ、ごめん。えーと、これこれ」
がさがさ漁られたカバンから出てきたそれは。
「な、に?それ……」
細い棒状の何か。
銀色に光るそれは、けれど性的なものだという予想だけは安易につく。
「これはね、ここに入れて遊ぶオモチャ」
言いながら、ここ、とコムイがつついたのは、の性器の先端。
つまり……
「はっ?!そんなトコに物が入るわけが……」
「あるんだな それが」
にっこりと笑って。
コムイは、その長細いものをの尿道の入り口へと押し当てた。
「ちなみにボクの手作りだよ」
「ってアンタ経費で何作ってんだ!!」
最近、科学班の方の経費が少々嵩んでいるなとは思っていたが、
まさかこの男が……と、は じとりとコムイを見た。
「細かいことは気にしない気にしない」
「します」
「まあまあ。ほら、力抜かないと怪我するかもしれないよ」
「え、ちょっ……っあ!わ、あぁっっ!やめ……っっ」
ぬぷん、と、棒の先っぽがの中に入り込んだ。
「ああ、やっぱりの出したぬるぬるで、すんなり入るね」
「んぐ……ぅっ」
すんなり、とはいっても、本来液体以外通らない穴は、
初めて入り込む異物に、拒絶的な反応を見せる。
「もう少し我慢して。すぐ良くしてあげるから」
優しくささやきながら、けれど容赦なくの尿道を犯す棒を、
どんどん奥へと押し込んでいくコムイ。
痛みに零れる涙に濡れた目でが睨んでも、その手は止まらない。
「ひ、ぐっ……う、あぁっ」
もうこれ以上は入らないというところまで押し込まれ、けれどイタズラは
それだけでは終わらなかった。
「っっ……ぁあっ?!」
突然に、棒がの中で震え始めたのだ。
「い、や……あ、あぁぁぁぁっ」
びくっ、びくっと、の身体が跳ねる。
その度、後孔に含まされたコムイの熱が、がつがつと腸壁を叩き
慣らされた場所に快感を生んだ。
「や、だ……もうっ、壊れるっっ」
快感というには激しすぎる刺激を与えられ、もうすっかり泣いてしまいながら
訴えるを、コムイは愛おしそうに見下ろしている。
「さて、そろそろイくかい?」
「っ……イか、せてっっ」
甘く問われた誘惑に、もう堪えることなど出来ず、今すぐにでも解放してくれと
はコムイに縋った。
「じゃあ、言って」
何を、と問う前に、コムイの甘い声が いやらしい言葉をの耳に注ぐ。
「やっ……」
「言わないと、このままにするけど……どうする?」
ぐちっと音がするほどに後孔を抉り、同時に前の棒も出し入れするように
動かすという、今のには非道極まりないことをやりながら、
コムイはにこりと笑った。
「っ……あ」
「ほら、言って?」
「……おしっこ、するとこに……、入ってるの……抜いてイかせてっっ」
最後はもうヤケになりながら叫んだに、満足そうに笑って、
その願いを、コムイは叶えた。
自らの屹立での前立腺を抉りながら、尿道に愛らしく飲み込んだ棒を
勢いよく引き抜くという方法で。
「ひっ……ああぁぁぁぁぁぁっ」
長く悲鳴を上げて。
衝撃に、の精液は弾けるように噴き出した。
ガクガクと震える身体は、強すぎる快感を、もう心地良いそれとしては
捉えておらず、はコムイの体液が内壁に叩きつけられるのを
感じた瞬間には、意識を攫われていた。
※ ※ ※
「ひど……」
意識を取り戻したは、だるすぎる下半身に泣きたくなりながら、
横にいるコムイを睨んだ。
「ん?身体、どこか辛いかい?」
優しく問われても。
入れっぱなしにされた後孔は、いまだに閉じきれない感じがするし、
初めて虐められた尿道は、ずっとじくじく疼いている。
そう訴えれば、コムイは、にこっと笑って。
「前がクセになったら、ちゃんと責任取るからね」
などと言ってのけた。
「は?」
「新しい お道具作って、ちゃんと開発してあげる」
「何言っ……!……あー……もうやだ この人……」
やると言ったら、この人は本当にやる。
クセになんてなってない!などと言おうものなら、きっと、クセになるまで
ヤられるに決まっているのだ。
でも、それでも……
「さてと。もうそろそろ戻らないと」
「え……仕事、ですか?」
時刻を見れば、午前4時。
途中で抜けてきちゃったからね、と笑うコムイは、多分が意識を
飛ばしていた間も眠ってはいない。
が目を覚ました時には、体はきちんと清められ、
パジャマも着ていたから。
「少しくらい、寝ていったらどうですか」
「そうしたいのは山々だけど、今、みんな頑張ってるからね」
でもは無理させちゃったから、まだ寝てていいよ、と言って、
笑うのだ、彼は。
自分こそが、無理をしているくせに。
「ああもう……身体、壊さないで下さいよ」
「はいはい、大丈夫だよ」
何が大丈夫なものかと思いながらは、おやすみ、と寄せられる
コムイの唇をかわせない。
じゃあね、と出て行く姿を見送って。
「……ばか」
憎まれ口を叩くのは、そんな彼を愛おしいと思ってしまうから。
もう惚れた弱みだと、何でもされる覚悟を決めてしまいながら、
は、ぽすりと枕に顔を埋めた。
〜End〜
あとがき
ヌルくてすみません(撃沈。
あー……エロが濃ゆくない……(涙。
精進します。見捨てないで下さい。
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