晴れた空…白い雲…窓から差し込む暖かい日差し…。


響くタイプライターの音…白い紙の山…絶えることのないタバコの臭い…。



「だーっっ!!ヤニ臭ェんだよ、ハボック!お前禁煙しろ」



部屋中に響いた…声。


東方司令部所属少佐、

今日も不機嫌最高潮。






非凡な日常の一コマ。





どさどさばさーっ…と、


「あ゛ーっ!!」


書類が雪崩れを起こした。


「あ〜ぁ、もう、暴れるからっスよ?少佐。」


至って冷静なハボック少尉の反応は、


「あ゛ぁ?………元はといえば、お前がタバコなんか吸ってるからだろーがっ!」


どうやら烈火の炎に燃料タンクをぶち込んでしまったようで。

(この場合、俗に逆ギレと言う。)


(誰か助けろ…!)


焦り始めたハボックが、心の中でどんなに叫んでいたとしても、


「大体なぁ!身体に悪いって軍医のおっさんにも散々言われてんだろ、お前。

自重するとかいう言葉は出て来ないのか?!」


この剣林弾雨の中へ飛び込んで行こうとする阿呆は……………

約1名いるが、こんな時に限って不在である。


「落ち着いてくださいよ!少佐ッ!」


焦るハボック。

我関せず、とばかりに仕事をこなす人々。

いつものことだと、諦めているホークアイ中尉。

止まらない








そこへ、

がちゃりと、

開いた扉。


「大佐!」


助かった!と、その場にいた、を除く全員が思った。


「何をやってるんだ?」


つかつかと、に近づいて行く彼は、

ロイ・マスタング大佐。29歳独身。


「あ?黙ってろ、俺は今ハボックと話を…」

「私を混ぜてはくれないのか…?」


の言葉を遮って、寂しげな表情で言ってのけた。


「……………」




沈黙。




「怒った顔も可愛いが、眉間のしわが取れなくなるぞ?」


の顔に手をのばし、眉間をさすりながらの台詞に、

その場にいたを含む全員がフリーズした。


「どうした?具合でも悪くなったか?」


そりゃぁ、具合も悪くなるだろう。

が、しかし、ここで医務室行きになる程は弱くなかった。


「ふ………うぜぇ!この変態佐────────っ!!」


ぼすっ!といい音がして、


「うぐっ…ぁ…」


大佐が、鳩尾を押さえて蹲った。


「もういい!仕事だ仕事!さっさと終わらせて俺は帰る!!」


そう言うと、は自分のデスクに向かって、猛スピードで書類の処理を

片付けていく。









「治まったっスね…」

「えぇ。治まったわね。」

「よかった〜…」


ぼそぼそと話すハボックとホークアイ。


彼らは思っている。






(やっぱり生贄には大佐が一番…。)








を鎮めるには、彼の阿呆さ加減が必要不可欠らしい。







〜END〜





あとがき

よくわからないものが出来ました(笑。
初鋼っス。初めてが夢で、しかもギャグって…。

精進します。

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