仕事を終えて 家に帰ると、は まだベッドで眠っていた。
頬が赤い。熱は まだ下がっていないようだ。
「呼吸が浅いな…」
枕元に置かれた洗面器の水は、多分 氷水だったものだろう。
氷は すべて溶けていたが、水自体は まだそんなに温くはない。
取り敢えず その水でタオルを濯ぎ、の額に のせる。
「ん…ロイ?」
起こしてしまったか。
「ただいま、。」
「…おかえり。」
「すっかり ひき込んでしまったようだね。薬は?」
と訊くと、ふるふると首を振る。
「なぜ?」
薬箱の場所は知っていたはずだが…
「寝てりゃ…治る。邪魔なら帰って寝るし。」
「。」
「だって ほら、ロイは運動したら治ったじゃ…」
「あれは ひき始めだったからだ。」
「倒れたくせに…」
「ん?何か言ったかい?」
「べつにっ!とにかく、薬は いらないの!」
何故こんなに薬を嫌がるのか…
風邪をひいて ただ我侭になっているだけか?
「取り敢えず、熱を測ってごらん。」
体温計を差し出し、水の入った洗面器を持って寝室を出る。
水を張り替え、そこに氷を落としておいて、薬箱の中を探す。
咳止め…じゃなくて、吐き気止めでもない。これは痛み止めだな…。
解熱剤は なかったか?
そんなはずはないが…
と、一番底に、解熱剤の文字。
「あ…。」
これか。が薬を嫌がった理由は。
『解熱剤』の文字の下に、原因と思われる2文字が並んでいた。
座薬 と。
※ ※ ※
「いーやーだーっっ!! 」
「こら、暴れるんじゃない。」
「やっ!嫌だったら!! やめ…っ」
の抵抗をかわしながら、ズボンと下着を ずり下げる。
「ロイ!頼むから…」
「だめだ。」
「だめでなく!」
うつ伏せに押さえ込めば、身を捩って逃れようとする。
仕方なく、覆い被さるようにして、手探りで双丘を割る。
「やだ…ロイ…」
「すぐ 済むから。」
蕾を指で軽く押し解してから、薬を押し込んでいく。
「んっ…」
は 観念したらしく、枕に顔を押し付けて じっとしている。
ぐっ と、充分だろう位置まで押し入れ、指を引き抜く。
「っ…」
「終わったよ。…?」
うつ伏せたまま、枕から顔を上げようとしない。
肩に手をかけ、仰向けに ひっくり返す。
と、ふるりと 震えた、それ。
「あ…見んな…っっ」
が そこを隠そうと 伸ばした手をつかみ、
あやすように キスを落とす。
「感じてしまったのが 恥ずかしかった?」
「んっ…うるさ…」
「可愛いな。」
「なに言ってんのさ…」
渋い顔をする自身に手を伸ばし、握り込む。
「あっ…ん!もしかして…運動とか する?」
「しないよ。」
と言ったら、は、すごく驚いたような顔をする。…心外だな。
「しないんだ?」
「薬、入れただろう?大人しく寝てなさい。」
「大人しく…ね。」
そのセリフが、昨日ハボック少尉に言われたものだと、
ふと思い当たり、笑いが込み上げる。
「取り敢えず、この熱だけは 冷ましてあげよう。」
手の中のものを ぐい、と扱き上げれば、
「っ…ぁ…そりゃ、どーも。」
息を乱しながらは、そう口にした。
少しいじめたくなって、
「風邪が治ったら、覚悟してもらうよ。」
そういったら、とても複雑な顔をされた。
〜End〜
あとがき
続きを書いてみたは いいけれど…消化不良気味。
座薬なんて素敵アイテム使ってるのにヌルいっスよね。
主人公視点にすれば良かったのカシラ…。
それにしても、解熱剤=座薬と出てくる俺は、
何かと間違っている気がする。
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