明日は明日の風が吹く?





ぐずぐずと、蕩けてしまいそうな感覚を与えられ、

感じすぎてしまうのを恥じるように悶える身体は

しかし腰骨をきつく掴まれ、逃がすことは叶わない。


「ふ……っく……ぁ」


ぐちゅり、と腰の奥、すでに何度か叩きつけられた

彼の熱の残滓が、萎えることを知らぬかのような

熱の杭に掻き回され、ひどいほどの音を立てた。


「も……や、め……っっ」


久しぶりの陸の上。

今夜は宿を取りましょうとナミが笑ってから数時間。

誕生日には何もしてあげられなかったから今回は特別ね、

と半ば強制的に1人部屋を与えられたサンジは、

あんたたちはこっち、と4人部屋に押し込まれたはずの剣士が

闖入してきて以来、延々とベッドの上で喘がされている。


「ゾ…ロっっ!たの……から、も……っ」


胡坐をかいたゾロの膝の上、向き合う形で受け入れて

揺すぶられる身体はもはや、快感以外の何をも得ることはない。


「ずいぶん、慣れたよな」

「ぁ……ん?……ぁあっ」


呟かれた言葉に、何の話だと首を傾げて問えば、

ぐいと腰を突き上げられる。


「最初の頃は、痛くて泣いちまってたのによ」


初めてセックスした頃は、と笑って言われ、サンジは

キッ、とゾロを睨みつける。


「ばっ……泣いてね…ぇっ」

「うそつけ」


痛い痛いと零されていた涙が、快感の印に変わったのは

いつのことだったか。


「今じゃ気持ち良すぎて泣いてるみてぇだけどな」

「っ…ざけんな、このエロ親父……っ」

「いて、いってぇ!こら、サンジ!!」


腹立ち紛れにサンジは、後孔に深く入り込んだゾロを

ぎゅうぎゅうと締め上げる。


「んぁっ…!あ、ひぁぁ……っっ」


しかし、ぎちっと食い締めたところを揺すぶられたせいで、

硬いゾロの切っ先が、内壁を思いきり良く擦り上げた。


「あ…も、キツ……い、ゾロっっ!」

「今のは、自業自得だろ」

「そ、んなん…お前のせい…っっあ!」


腰を掴んで揺すぶられながら、左胸に唇を落とされて

サンジが仰け反る。


「ここも、ずいぶん舐めやすくなった」

「なっ…」

「前は舌に引っかかるくらいだったけどな」


今はもう舌に乗るんだ、と笑ったゾロが、きつくそこに吸い付く。


「ほら、見てみろよ」


言いながら、れる、と舌でゾロは赤く熟れた乳首を

持ち上げるようにしてサンジに見せ付けた。


「ひ…っあ…やっ!」


視覚で捉えたそれの淫靡さに羞恥心を煽られ、

びくっとサンジの自身が揺れる。


「い…ぁあっ、ゾ…ロぉっっ」


止め処ない快感に、きゅう、と締まってしまう後孔を持て余し、

ゾロの頭を掴んだザンジは、その顔にがじがじと齧りついた。


「てっ!こら、噛むな!!」


額に、鼻に、頬に、顎に。所構わず噛み付く。

ゾロの顔は、サンジの唾液まみれだ。


「やめろって、こら!」

「や…も、おわれ……っ」

「イヤに決まってんだろ?」

「な…んでっ!」

「お前の中が、やわくて気持ちいいから。……いてっ!」


言った途端に、がじりと鼻の頭をサンジがきつく噛んだ。


「ばっか…も、これ以上したら……っっ」

「何だよ」


痛みに顔を顰めながら、ゾロがぶっきらぼうに問い返せば、

快感を無理矢理押さえ込んで、サンジが、ギっとゾロを

睨み付けた。ぎゅっと、ゾロの耳を引っ張った。


「明日買い出しに行けねぇだろうがっっ!!」


キリキリと耳たぶを引っ張りながら、耳元で怒鳴る。


「いっ……てぇっっ!!なにすんだテメっ」

「お前がさっさと終わんねぇからだ、この遅ろ…!」

「あぁ?!ふっざけんな」

「ひぁっっ」


下品な台詞を叫ぼうとしたサンジを、ゾロはきつく睨みながら

がんがんと強く、何度も突き上げた。


「んぁ…ああっ」


そのままがくがくと揺すぶられ続け、サンジの思考が溶ける。


「っとに……たまには大人しく抱かれろ」

「は…っぁ…っふ」


ぼやくゾロの言葉を、すでにサンジは聞いていない。


「気持ちいい、って言えよ」

「ん……き、もち、い…っ」


くにゃりとなきそうに顔を歪めながら、言えと言われた言葉を

口にするサンジの目は、快感に潤みきって、焦点を結ばない。


「だったら、もっと、ぐずぐずになっちまえよ」

「ん……っ」

「明日の買出しは、付き合ってやっから」


荷物持ちくらいなら、いくらでもしてやるから、と囁いて。


「もっと、付き合え」


だからもっと、セックスに溺れてしまえと。


「久しぶりに、やわらけーベッドの上なんだ」


簡単には離してやらねぇ、と笑う。


「あ…ふ、ぅあっ」

「ホラ、好きだって、言えよ」

「ん。す…き」

「何が?」

「ゾロ…が」

「何?」

「すき」

「よし」


満足気に笑ったゾロは、サンジの膝を掴んで、そのまま

ベッドへと押し倒した。

すらりと長いその足を肩に引っ掛け、強く腰を送り込む。


「あ、あ…っあっ」


抽挿に合わせてサンジの喉からは声が零れ、ゾロを煽る。


「疲れんのがイヤなら、まだイくな」


意地悪く囁きながら、殊更執拗に腰を使うゾロは、

もうすっかり理性とサヨナラしたらしい。


「ふああっ…も、や…ぁんっ」


鬼畜に笑うゾロの肩に爪を立てて縋りつきながら、

ぽろぽろと涙を零すサンジは、その仕草と表情のせいで

意識を手放すまで、揺すぶられ続けてしまったのであった。




翌朝。否、昼近くになってから目を覚ましたサンジは

自分をしっかり抱きしめたまま寝ているゾロに思い切り

蹴りを食らわせ、ベッドから落とした。

けれど、まともに歩くことは叶わず、買出しは、


「今夜はぜってぇやらねぇ!」

「はっ!ヤるに決まってんだろ!」


という言い争いと共に、結局その翌日へと見送られた。












〜End〜





あとがき

遅れすぎのサン誕小説です。
プチスランプ中にて、文章構成おかしいところが
多々あると思いますが悪しからず。

眠い中打ち込み作業をしたので、誤字脱字がある
可能性が高いです(沈。
発見したら、ご指摘お願い致します。

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